健康な歯をなるべく削らない治療の薦め
長く持つ歯はあまり削られていないということです。
「むし歯があると、型を取るために健康な歯を大きく削り、むし歯が大きいと神経を取るために歯冠を大きく削り、根の中をさらに削って、太くて長い金属やグラスファイバーの杭を入れ、さらに外側を削って冠をかぶせる。1本歯が抜ければ、両隣の健康な歯を削って3本かぶせる」そのような歯科治療が今も一般的に行われております。
型を取って技工士やコンピューターが作ってくる銀歯やセラミクスなどは、むし歯の3倍から5倍もの健康な歯を削って、残された歯にセメントでくっつけます。つまり、金属やセラミクスと削られた歯の間には脆弱なセメントの層が介在します。
金属・セラミックス・コンポジットレジン、どれが長持ちするか
「金属とセラミックスとコンポジットレジンのどれが長持ちしますか」とよく聞かれます。セラミックスはさびないしきれいです。金属は欠けにくいです。一方、コンポジットレジンはセラミックスを樹脂で固めた複合材です。置物として見る場合は金やセラミックスは長持ちします。しかし最先端の樹脂も高性能です。トヨタのガソリンタンクは金属ではなく樹脂製です。しかも、当院で用いるメガボンドⅡという強力な接着システムは正確な操作をすれば元の歯よりも強く、ほぼ歯と一体になります。一方、脆弱なセメントは口の中で毎日4千回も咬む力でたたかれ、酸で溶かされ、歯ブラシでこすられ、徐々に隙間ができてきます。いくら高価な金歯にしようが、セラミクスにしようが、歯との間には40μmから200μmのセメントが介在します。細菌の大きさは1μmなので、劣化したセメントは溶け出し、隙間が生じ、雨漏りが起こるように細菌が侵入します。もしもむし歯ができてしまったら
歯を最も長持ちさせるのは、きちんとした食生活、歯ブラシ・デンタルフロス・歯間ブラシによる丁寧なセルフケア、そして歯科衛生士による定期的なメンテナンスです。
それでも、もしむし歯ができてしまったら、むし歯の部分だけを取り除き、健康な歯質はできる限り保存した上で、コンポジットレジンと接着材を用いて治すことが最善だと考えています。優秀な歯科用接着材を正しく使えば、その接着強度はエナメル質と象牙質そのものの結合強度を上回ります。
コンポジットレジンは成分の80%がセラミクスで、それを高性能樹脂で固める複合材です。どのような形や厚さ、どのような歯の色にでもできる高強度で審美的な材料です。ほぼ1回で治療が終わるのも利点です。金属より審美的だからといって、健康な歯をさらに深く削るセラミクスやCAD/CAM冠を選ぶ必要性が私には見つかりません。なぜ1回の治療にこだわるのか
コンポジットレジンによる治療の唯一の弱点は、歯科医師自身が、患者さんの口の中で接着から修復の完成まですべてを行わなければならないという点です。
しかし、考えてみれば、外科手術で型を取って別の場所で修復物を作る外科医はいません。むし歯治療もこれと同じく外科手術に準じるものと捉え、1回で治療を完結させる方が、脱離や感染のリスクを伴う仮歯も不要となり、はるかに合理的です。手術で開いた傷口はできるだけ早く、そしてできるだけ小さく閉じるべきである――それはむし歯治療でも同様です。むし歯だけを除去(病巣除去)し、傷口を最小限にとどめ、できるだけ早く歯質で覆う。それを可能にする技術・設備・そして医療チームの連携があってこそ実現できる治療です。
当院のコンポジットレジンによる治療は、むし歯を1回で治すだけでなく、歯の色・形、歯並びや咬み合わせの改善、さらには1本程度であれば欠損部に歯を作ることも可能です。
世界から選ばれる理由
海外では、むし歯治療や根管治療の費用は非常に高額です。しかも、診断・技術・品質が必ずしも優れているとは限りません。根管治療があまりに高額なために抜歯とインプラントを勧められたり、むし歯治療では健康な歯を大きく削ってセラミックスを入れることを勧められたりするケースも少なくありません。それでいて接着材の性能が十分でないために、欠けたり外れたりすることもしばしばあります。
そのため、海外在住の日本人をはじめ、日本で歯科治療を受けたいという方は非常に多くいらっしゃいます。1回で完結する治療は、アジア・米国・EU・オーストラリアなど世界各地からの患者さんに高く評価いただいています。
生涯を通じた口腔ケアを
日本では、子供の医療費に自己負担がかかりません。歯が生え始めたら、むし歯予防のために、定期的に歯科衛生士による歯みがき指導とフッ素塗布を受けることをお勧めします。子供から思春期、青年期、壮年期、そして老年期に至るまで、定期的な口腔メンテナンスを続けることで、歯が長持ちするだけでなく、歯科医療費・全身の医療費も抑えられ、健康寿命が延びることがわかっています。
そして、どうしても治療が必要になったときには、健康な歯質をできる限り残せるコンポジットレジンで治す――それが当院の揺るぎないコンセプトです。
安心して通っていただくために
そのために必要な設備・器具・材料、そして技術と知見、さらに安全な滅菌システムとユニット水消毒を備えた診療台を、当院では整えております。
ウイルスをはじめとする感染予防のため、うがい水には過酸化水素水を使用し、大型施設用のAirdog 3台による空気清浄器を導入して、感染予防に努めております。
皆様の健康と幸せのために、院長及びスタッフ一同、常に精進してまいります。
